かなり昔になるが、地下鉄のマナーポスターでひとつの黄金時代があった。
チャップリンを題材に、彼の映画のパロディーで悪いマナーに気をつけよう、
と啓発していたシリーズだ。

のちに「いいちこ」シリーズを手がけた河北秀也氏の代表作のひとつ、
「独裁者」ならぬ「独占者」。

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今、ひとつの広告がとても気になっている。
地下鉄の新しいマナー広告。
「家でやろう。」シリーズだ。
ご覧になった方も多いと思う。

第一弾はコレ。

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第二弾はついに気になっていたアレ!!

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最新作はまあ基本に返って。
マナー違反してるヒトと困惑してるヒトのダブリ感は
かなり秀逸。

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マナー広告というと、
○○はダメ!
○○は迷惑。絶対やめましょう。
○○はルール違反。ルールを守って・・・
という切り口ばかりであったと感じていたところに
ポツンとあらわれた、
「家でやろう。」。

公共の場では○○をしない、ということを逆手にとって、
○○は家でやろう、とポジティブにLet’ sとしたのがとても響く。

マナー、マナーってうるせえな、と、はなから関心をもつどころか、
反発さえしていた人たちにも、ちぇ、だよな、と思わせる切り口がいい。


どんな評価なのかとWebsiteを探ってみると、なかなかの好反応。

元「広告批評」編集長、コラムニストの天野祐吉氏も
「誰でもお説教を言われたくないので、マナー広告にはユーモアのオブラートが必要。
今回のポスターは、『やろう』と肯定的なコピーと、
変にリアルではないイラストのころあいがうまい」と評価。


気になるイラストはあのJTのマナー広告やR25表紙をやってる寄藤文平氏。ナルホド。



先日、シリーズ広告化粧篇の車内ポスターのまさにとなりで大胆にも(笑)
化粧をしている女性を発見した。
ポスターをからめて写真に撮りたくなった。

写真にタイトルをつけるとすると
「電車は私のマイルーム?」(笑)