クルマで青梅街道を新宿方面に向かっていた時のこと。

中野あたりだろうか。

ふと、バックミラーを見るとサイド・カー。

30代前半に見える長髪のオトコと
20代後半に見えるオンナ。

いいな、カップルで。

と、よく見ると、彼女の顔の前にもうひとつヘルメット。

よく見るとオチビちゃんもお母さんと一緒に乗っている。

つまり、サイド・カーに乗った家族3人だ。

クルマはあって、さらにサイド・カーに乗っているのか、
サイド・カーが唯一の交通手段なのか。

カップル(夫婦)で乗っていたサイド・カー。
子供がうまれて、しばらくは3人で乗ろう、
クルマはそのあと、と決めたのか。

そのどれでもいい。

バックミラーに映った3人ファミリーは
「バイクにつながれたサイド・カー」という
まさに「つながれた」関係の中で、
風が吹けば、3人同時に風を感じる環境で
ひとつのユニットになっている。

屋根はないのに、そのまわりの空気がやけにまとまっている。

そう、そのまとまりがなんだか目に見えるのだ。

これが幸せのオーラ。なのかもしれない。

バックミラーの中の世界だったから、
現実以上にドラマチックに見えたのかもしれない。

でも、たしかに存在したように見えた。
暖かい空気が彼らをとりまいていた。