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シナモンを一振り 

一味違うフレーバー。。。 気になるモノ・コト・オモイを綴ります。 FreeHugs、SK8&KLEEN支援中!

2008年11月

29

「旅する力」 - 沢木耕太郎 講演@早稲田祭 by 世界旅行研究会


「旅する力」
もうタイトルからしてヤバイ。

11月はじめのこと。
別にW大学卒業生ではないのだが、とあるマイミクさんの日記から
この講演のことを知り、瞬時に行くことに決めた。
http://ameblo.jp/seryoken-express/

「深夜特急」はおそらく人生のなかで最も
読んでいる間の体温が上がり、血圧が高くなり、次の一行から
眼を離せなくなった本である。

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あの旅をした男に会える。。。

マイミクさんと久しぶりの再会のあと、旅の達人たちが集合して、
まずは近くのコリアン食堂でランチを共に食べた。
初対面ながらも「旅に関する温度」が近いので、みなすぐに打ち解けた。
それぞれの簡単な旅遍歴を語りつつ、韓国料理で汗をかき、いざ、会場へ。

700人収容だったか、かの大隈講堂より広いという、新しい大教室での講演だ。
講演そのものは撮影禁止だったので、これは始まる前のヒトコマ。

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数人で集まり、元在校生さんの道案内で目的の建物へ。
並んでいる。
列は地下の階段へつながっている。
もう1階下へ。さらに下へ。

開場後、ぞろぞろと教室へ入ると静かな熱気で溢れている。
満席プラス相当数の立ち見のなか、
沢木耕太郎氏の登壇だ。

山口瞳さんの成人式の某ウイスキー会社の広告メッセージなど
いくつかのエピソードのあと、旅の映画の話へと続いていく。

先日まで公開されていたショーンペン監督作品
“Into The Wild”、(イントゥ・ザ・ワイルド)
http://intothewild.jp/

そして若きチェ・ゲバラの医大生時代の旅行記
“Motorcycle Diaries”(モーターサイクル・ダイアリーズ)
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/m_cycle_diaries/

をひきあいに、旅がいかに人を考えさせ、成長させていくかを語る。
奇遇なことだが、モーター・・はなぜか前日にDVDで見直していた。
この2つの映画は実際にあった旅を再現した映画であり、
本当にあったことだからこそ、旅から何を学んだか、がリアルに伝わってくる。

ロードムービーと言っても、“ストレンジャー・ザン・パラダイス”や
“バグダッド・カフェ”、
ましてや“テルマ&ルイーズ”や“イージーライダー“にはない、
リアルをベースにした力が違う点である。

なぜ裕福な学生がすべてを捨て、旅を続け、その生涯を終えたか?
なぜひとりの医学生が世界で最も有名な現代革命家になっていったのか?
それぞれの映画はその答えを教えてくれる。

話はさらに続き、大沢たかおが主演した「深夜特急」のドラマについてのエピソードへ。

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対談か何かで大沢氏本人と会うことになり、初めて前の日にドラマを見たそうだ。
そして想像以上におもしろかったらしい。

ドラマは実際の旅(=深夜特急原作)とは若干ことなるが、
多くは実際の行程をロケしている。
そして、沢木氏は感じた。大沢氏はロケでありながらも、
そこから何かを感じた「旅」を経験し、長いロケの中で変わっていった。
成長していった、と。
これは「仕事と割り切った」旅行ではなく、「旅」だったのではなかったのか、と。

それは「猿岩石」のエピソードと対比される。
沢木氏にとって、あの旅番組は「旅」ではなく、「仕事」であった、と。
まわりのスタッフが手助けし、「割り切って」撮影されたロケであっただろう、と。

おそらくそれぞれの表情がこの違いを語っていたのだろう。
大沢氏のドラマ、DVDレンタルはあるのだろうか?
存在は、そしてその評価は知っていたものの、自分もまだ見ていない。



さて、休憩なし2時間超の講演は後半になると、旅の本質について入ってくる。

とある旅先で、やっと実現できた旅の途中の老夫婦に「どんな旅をしたのか?」を聞かれ、
深夜特急の行程を語ったところ、老紳士は深くため息をついたそうだ。

“Too Late.”

「(自分は)もうそんな旅をするには遅すぎる」とうらやましがったそうだ。

若い時の旅は、その時点で既に「経験がない」というアドバンテージを持っており、
全てが新鮮に映る。というのが、沢木氏の持論。
経験を積むにつれて、予測が新鮮さを奪っていく。ということだろうか。

これについては自分も全く同感だ。
1985年のアメリカ~メキシコの1ヶ月バックパック陸路極貧旅行では、
特にメキシコでは、それまでの自分のちっぽけな常識の脳を毎日フライパンで
ガツンガツンなぐられているよう(笑)であった。
あの快感はもっともっと体験したかった。

人生折り返しに入った自分、“Too Late”という老紳士の言葉にはハッとした。

一方で、沢木氏は「最近の若者」については、こんな危惧もしている。
(雑誌、Coyote「深夜特急」ノート、「韓国語版あとがき」より、抜粋)

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・・しかし、そうした旅を気軽にできるようになった若者たちに対して、
私が微かに危惧を抱く点があるとすれば、旅の目的が単に「行く」ことだけに
なってしまっているのではないかということです。

大事なのは「行く」過程で、何を「感じ」られたかということであるはず
だからです。
目的地に着くことよりも、そこに吹いている風を、流れている水を、
降り注いでいる光を、そして行き交う人をどのように感受できたかということ
の方がはるかに重要なのです。

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その人なりの、その年齢なりの、旅と向き合う姿勢が明確であれば、
きっと新しい旅は新しい経験になり、新しい何かを身に付けることにつながるのだと思う。



最後に、講演でも語っていた、とてもシビレる言葉。
同じく、「韓国語版あとがき」より抜粋して、このブログを終わりにしたい。

「旅のチカラ」は同名の書籍が販売されるらしい。
(なんだ、宣伝でもあるのか、ともチラリと思いつつ、今からとても楽しみにしている。)



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・・・旅は、自分が人間としていかに小さいかを教えてくれる場であると共に
大きくなるための力をつけてくれる場でもあります。
つまり旅はもうひとつの学校でもあるのです。

入るのも自由なら出るのも自由な学校。
大きなものを得ることができるが失うこともある学校。
教師は世界中の人々であり、教室は世界そのものであるという学校。

もし、いま、あなたがそうした学校としての旅に出ようとしているのなら、
もうひとつ言葉を贈りたいと思います。

「旅に教科書はない。教科書を作るのはあなたなのだ」と。

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24

トライ・ドラッグ (逆説)


ドラッグ。

学生や主婦など全くの一般人が手を出していることが
最近のNewsには多い。
とある外国人の元売人のインタビューには
「こんなに買って、日本人の将来は大丈夫か心配になる」という
おそろしくも情けないコメントがあった。


ブログを眺めているうちに、あるサイトを発見した。

DRUGを試してみよう。。。

(もちろんバーチャルでの話である。それが「逆説」の意味。)

そして、いかにヤバイかを事前に体験しよう。

(実際はその数倍~数十倍、いや計り知れない破滅への道に行くだろう。)

「事前」といっても、もちろん「事後に陥る」ことを勧めるわけじゃない。

PCに向かってでさえ、こんな状態になっちまうんだから、
酒を飲んでいたり、運転してたり、いや、何をしていても、
マトモな状態にはなれないことは明白。

結果として、「妄想」から醒めてもらいたい。


DRUGを始めたキッカケは
「なんとなくカッコイイから」「ファッション感覚で」という
犯罪意識の低い動機が大半らしい。

このサイトでマリファナから始まって、
コカイン、ヘロインを経験するころには
”これが現実でなくてよかった”、と思うはずだ。
そしてそう思う思考を持ち続けて欲しい。


http://www.trydrugs.net/


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(幾つかのウィンドウが開いたり、メーラーが立ち上がったり、
最後には皮肉な結末のサイトに飛んだり・・・の演出があります。)


21

人生初の骨折で学んだイロイロなコト。

去る11月8日(日)、mixiコミュ、“SK8&KLEEN”活動の現場下見ということで、
千葉の市川塩浜駅~スケートボードパークに出かけた時のこと。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3557917

周辺のゴミ状況などを把握し、パーク環境を確認したあと、
軽くスケートを愉しんだ。

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ここはBMX、インラインスケートも参加するコンクリートパーク。
特に監視者もいないが、みなメットをかぶり、マナーもよく気持ちよく愉しんでいる。

霧雨が降ったり止んだりという天候だったため、慎重にムリをせず、
あともう1プッシュで、もっと上がれる!という気持ちを抑えて
軽く流していた。
滑っている間じゅう「ムリをしない」ことに注力していた。
が、それとは別に「油断する」という落とし穴があることを忘れていた。

ミニランプでのターンを繰り返し、ホッと気が抜けたところで軽く転倒。
高さも全然ないところでのよくあることだが、着地の足の向きが悪かったようだ。



激痛。
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しばし休む。ちょっと冷や汗。
かなりひどい捻挫をしちまったな~。

仲間達と記念集合写真を撮り、終了することしたが、
思いのほか、まだ痛い。

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結局駅までの道のりをスケートに乗り、両腕を仲間達に引っ張ってもらった。
キリスト像か、あらたな宗教か、はたまた捉えられた宇宙人か。

駅までの歩道をスケートボードに乗って引っ張られていくナゾのヒゲオヤヂ。

なんとか最寄り駅まで乗り継ぎ、タクシーにて帰宅。

やばっ、かな~り腫れてる。
ということで、翌日朝、病院へ。

レントゲンを撮り、診察室に入る。
「木村さ~ん、折れてますね~。」

人生初の骨折。
松葉杖ライフの始まりだ。

幸いにして左足首、スーッとキレイに折れているので、
固定して無理な力を入れなければ
1ヶ月程度でつき始めるとのことで、ギブスではなく、
強力サポーターで固定することになった。

リハビリテーション室で杖のつきかた、立ち方、座り方、
階段の昇り降りを練習し、クルマで会社へ。



この12日間で学んだコトは以下の通り。

●今まで、無理な体勢とか、骨くん、筋肉くん、がんばってくれてたんだね。
という事実を初めて認識する。

●ようは歩くたびに2つの腕で一瞬全体重を支えるわけで、
腕立て伏せの連続のようなもの。腕のチカラ、なくなってるな~、と実感。
腹筋もかなり使う。
ここ数ヶ月、通勤や3Fのオフィスまで極力階段を使うことで
足の筋肉トレーニング?を初めていたのだが、上半身がなまっているな~と
感じていたので、ある意味、強制的に腕立て+腹筋のトレーニングすることになった。

●会社近くの汐留パーキングが上限2千円なので入れているが、
地下2階から階段しかない!
毎日、昇り降りしているが、公共施設でエレベーターがないことにちょっと驚く。

●道は少しでも傾いてるとバランスがとりにくく、歩きにくい。
いたるところに傾きや段差があることに気付く。

●歩道を渡り始めると向こうに着く前に信号が点滅を始める。
おばあさんとかツライだろうなあ、と実感する。

●両手がふさがっているので、荷物はリュックに。
コンビニで食べ物を買うにはカゴの取っ手の片方と松葉杖のアームを
同時につかみ、欲しいものをほうり入れ、精算。
買った物はその場でリュックに入れる。
ampmのおにいちゃんはいつもリュックに入れてくれる。 ありがたい。。。
●クライアントや取引先にいくと、「あれ、どうしたんですか?」と驚かれ、説明をすると、
それをキッカケに「実はうちの○○も先月・・・」というお話がよく出る。
結構ケガをしている人が実は多いことに気付く。

●仕事では関係なくても喫煙者同士が仲良く話すのと同じで、
社内の骨折経験者はなんだか優しいコメントをくれる。

●オフィス内では杖をついたり、プリントアウトをとるにはローラーつきの
椅子なのでスーッと滑っていく。これはラクチンで楽しい。

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●家では片足でぴょんぴょん跳ねるのもつらいので、廊下では
「簡易型室内移動装置」を使うことにした。別名をスケートボードと言う。
1978年製の年代もの。もちろん“座って”スーッと行くのだ。

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●くつを履くのも一仕事。玄関でくつを履いて、さあ、出ようと思った時に、
一番奥の部屋の明かりがついてるのに気付くと相当ガッカリする。
普段ならサッと消しにいくのに。ということで、
「ここでゴミを捨てて、これを片付けて、電気を消して、トイレに行こう」とか、
無駄のない動きをすることになる。 
逆にいうと、今までいかに無駄な動きが多かったか(笑)。


この他にも、その場で想い、まだまだ書き忘れていることが多いと思う。


特にスケートボードは今回、「ムリをしない」ことと「油断しない」ことの
両方が大切であることをいやというほど体で覚えた。
「家に着くまでが遠足です」ではないが、スケート再開の暁には、
油断にも十分気をつけることにする。もっと大きなケカがなる前に。
これを読んでくれたみなさんのなかにはスケーターもいるでしょう。
多くの方はスケーターではないかも。
「スケートボード = 危ない」ときめつけないで欲しいです。
サッカーでも野球でもフィジカルなものはなんでもムリと油断でケガしますので。


そして、普段気にしなかったことで、気付いたことが本当に多い。
なんとなく想像はできても当事者にならないと実感できない、たくさんのこと。

自分の体力、街の構造や障壁、人の気持ちや気遣い、などなど。

イロイロと学べ、今後に活かせることに、感謝。

これは痛みを伴った恵みかもしれない。
金を払ってもできない経験。
痛いところには大きな学びがある。
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